カテゴリ:本とか観劇とか( 9 )




手袋をさがす

これはなんでしょう?

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向田邦子さんの遺した和食器です。
そして、下はusagiが骨董市で購入した江戸時代の器。
真ん中がぴーっとひび割れているので、1000yenで購入。
撮影の具合でディスプレイでは少し色みが違って見えるけれど、
肉眼では、ほんとうにそっくり。

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2つはとっても似ていると思いませんか?

そのほか、この中央の小壷も。

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これに似ているような気がする。

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今週、白洲正子さんの器の本を読んだあと、
「向田邦子暮らしの愉しみ」という本を読んだ。
向田邦子さんは器好きで有名で、たくさんの和食器を持っている。
その写真がたくさん掲載されている楽しい本です。
本のなかから発見したのが上の「似ている」器。

向田さんといえば、魯山人の湯のみやおしょうゆ差し、
センスのいい優れた名品ばかり、
さらりと日常で使ってるイメージがありました。
それが、usagiが購入するような、ほんの粗末な雑器も持っていたなんて。
特に一番上の江戸時代のお皿は、
ちょこっとお花の描き方が違うけど、まったく同じような庶民的なもの。
向田さんはタイの古陶器、スンコロクも好きだそうで
それも「おなじ、おなじ!」ととっても嬉しかった。

同じ、といえば、向田さんはうちの母と叔母(母の姉)にそっくりなのです。
若い頃は母に、50代を超えてからは叔母に似てる。
わたし自身には似てないけれど、
ものすごーく「親戚」っぽいお顔。(まるいお鼻とか。。。。)

以前、もうずいぶん前、大学を出て仕事を始めたころに、
「手袋をさがす」というエッセイを読みました。
気に入った手袋が見つからなかったある冬、
気に入らないものを購入できなくて、ひと冬手袋なしで過ごした。
そんな向田さんに上司が、
「かたくなな心を曲げなくては、女性として決して幸せにはなれない」
気に入らない手袋で手をあたためるより、
こごえた冷たい手をしていたほうがまし、という生き方を諭したそうです。
ご自身は、その忠告を受けた夜、
一晩、こごえながら街を歩き回り、
「こだわりの強い、貧しい、かたくなな心」を強く自覚しながらも
「自分はこうとしか生きられない」と、その直後、フリーのドラマ作家として
行きて行く決心をされたそうです。

これまで読んだあらゆるエッセイのなかで、
もっとも心に残っているのがこの一編。
なぜかというと、わたし自身も、冷たい手で凍えながらも、
でもやはり、自由に生きているほうがいいと思う人間だからです。
つまらないこだわりとわがままだと思いながらも、
あたたかな、でも気に入らない手袋をしている自分は
自分ではないと思うのです。

と、今日はなぜか自分を語ってみました。
(疲れてる。。。。)

もちろん、向田さんは人間として作家として魅力の尽きない方で
わたしなどとは全くまったく違うけれど、
それでも共感できる点があるというのは心楽しいものです。

向田さんは51歳でふいの航空機事故で亡くなりましたが、
いまでも生きていてほしい作家さんだったな。
一番好きな作品は、「あうん」「阿修羅のごとく」。
そして、エッセイのすべて。
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by kawaiicheeky2004 | 2007-06-14 22:54 | 本とか観劇とか

千花ちゃん、さようなら。

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山岸凉子先生の長編バレエ漫画、
「舞姫 テレプシコーラ」の最新号の感想を書きます。
※ネタバレ内容を含みますので、ご注意くださいませ。※

千花ちゃんが飛び降り自殺で亡くなった。
虚構の世界の人物なのに・・・・・・と、思うのに、何とも言えず
心が痛んでしかたがない。
大好きな子だったのに、悔しい、残念としか言いようがありません。
知り合いの少女が突然亡くなったような、やりきれない
哀しい気持ちでいっぱいです。

あの世とこの世の境「トゥオネラ」で踊っている千花ちゃん。
怪我をした足を気にせず、自由に心のままに踊っていた。
なんとも美しく幻想的に描かれたけれど、
でも、どこか寂しそうな表情だった。
それはそうだよね。ひとりぼっちだもん。。。。
ずっとあんな寂しい場所でひとりで踊り続けるのか・・・・。
六花ちゃんが、迎えに行ってあげるところもラストシーンで描いてほしい。
じゃないと、やりきれないよ、本当に!

バレエという芸術の悲劇性がお話の軸にある。
「踊りたいものが踊るのではない。
選ばれたものが踊る。それがバレエなのよ」という台詞が作中にありました。
恵まれた体型、体質。美貌。経済力。もちろん、才能も。
すべてが揃っていても、努力が必要で、指導者との巡り会いも必要で
そしていつも「怪我」が隣り合わせにある。
美しく華やかな舞台、バレリーナの笑顔の影に、
どれだけ多くの人の挫折、汗と涙があることか。
舞踊の神「テレプシコーラ」に、運命的に選ばれたものだけが踊れる・・・・・。
だからこそ、バレエはたぐいまれな感動を与えてくれるのだ
ということを繰り返し考えました。

バレエの悲劇性を描くために、
「選ばれなかったもの」千花ちゃんを自殺させなくてはいけなかった。
でも、なぜ自殺するのか、そのリアリティを描かなくてはならなかった。
「中学生が自殺すること」がどれだけ重いことが作者にはわかっているから、
自殺しなくてはいけなかった理由を、何巻にもわたって、
執拗に描いた・・・・。

頭ではわかっているのですが、その過程において、
千花ちゃんというキャラクター造形があまりに優れていたことによって
心から彼女を好きになってしまったのです。

美しくて才能があって努力家で。
芯がしっかりしていて、賢くて、家族を想う優しい子。
それでも「選ばれなかった子」、・・・・千花ちゃんを心から悼みます。
そして、「選ばれてしまった子」六花ちゃんが、
あのおっとりちゃんの性格から、姉の遺志を背負うことで
これからどのような変貌を遂げるのか。
この先の展開もぞくぞくするほど楽しみです。

でももう、千花ちゃんいないんだ。
ひたすらさみしい・・・です。
お話としては破綻したとしても、私はやはり、千花ちゃんに、
生きていてほしかったな。
(幽霊でもいいから出てきてくれないものか)
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by kawaiicheeky2004 | 2006-07-08 12:01 | 本とか観劇とか

「生き方マニュアル本」。

いわゆる「生き方マニュアル本」が好きではありません。
「こうすれば愛される」とか「こうすれば成功できる」というような、
いわゆる「生き方本」に、軽い反発があります。

どうすれば自分らしく心豊かに生きられるのか、
どうすれば人を愛し、愛されて生きていけるのか、ということは
人間の永遠の問いであって、
そういうことに対して、「一問一答のわかりやすさ」で安直な答えを出して
悩める人からお金儲けをしようとする、さもしい根性が気に入らない。

ひとことで言うとそういうことです。

そんな自分ですが、
先週、本屋で彼と待ち合わせをしている間に、
ちらりと気持ちを惹かれた2冊のマニュアル本を手に取ってみて、
ふと心を動かされました。

北杜夫さんのお兄さんである斉藤茂太さんの
「捨てる」力がストレスに勝つ、という本。
斉藤茂太さん、まだお元気なのね。ふむふむ。

何かに執着したり、他人と自分を比較して悲しんだり、
強く思い込んだり、手に入らないものを羨ましがって苦しんだり、
そういう「ねちゃ」っとしたことを、全部捨てましょうというお話。

「ねちゃっ」とした醜いことに捕われてはいけない、というのは
いつも自分に言い聞かせていること。
そのせいか、「ジェラシー」みたいなものは、
女性にしてはあまり感じないほうだと、自分では思っているし、
男性的な「出世欲」とか「名誉欲」みたいなものは、ほとんどない。
でも、人一倍「思い込み」が強くて、「大きな変化が嫌い」な自分。。。。
捨てなければ、先に行くことはできない。
捨てることでどれだけ安らかに、自然な自分でいられるか。
ということを、茂太先生にせつせつと説かれ、
本屋で泣きそうになってしまいました。

もう一冊は、佐伯チズさんの本。
このかた、以前、オータニのゲランにいらっしゃったような。
うちの母がこのかたの本に妙にはまっているので
「ちょっと宗教が入っていて怖い!」と思っていたのですが(偏見。。。)、
大人の女性がどのように背筋を伸ばしていきていくか、
さすがたくさんの女性を見てきた美容のプロらしい
明確な言葉で語っていて、とても面白かったです。

背筋をのばしなさい、いくら綺麗にお化粧していても、
靴がすりへっていてストッキングが電線していたらだめ!
「いくつになっても、他人の目を気にしなくちゃだめ」。

佐伯チズさんと斉藤茂太先生の言うことは、
一見まったく違うことであるようですが、
自分を大事に、自分に厳しく生きていきなさいという
アドバイスだったように思います。

たまには、マニュアル本もいいものだと思った経験でした。
(どちらにしても買わないのですが。。。)
マニュアル本を読むということは、他人のアドバイスに
耳を傾けるという行為であり、あまりにマニュアル本が嫌いな自分は
「傾聴」の姿勢に欠けるということなのかも、とすこし反省。

週末は図書館で、本を借りました。
ジョンアーヴィング「オウエンのために祈りを」上下
トリイヘイデン「霧の中の子」「ヴィーナスと言われた子」
アレキサンダーブラント「フォンテーンとヌレエフ」

画像は今週のお花。
今週は「くちなしウィーク」! 南国の花のような強い芳香と、
日本の花らしい清楚な様子を持つ、雨の季節のお花。
小学生のときに住んでいた家に、玄関にくちなしが植えてあって
くちなしのにおいをかぐと、
「雨、ランドセル、ちいさな肩の自分」をいっぺんに思い出します。

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by kawaiicheeky2004 | 2006-07-02 18:55 | 本とか観劇とか

ふたたび、テレプシコーラ

ネットをうろうろしていたら、こんな画像を発見したので
拾ってきました。
9巻の表紙の絵ですね。
たぶん、7月25日あたりの発売です。

綺麗なポーズ、美しい衣装です。

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by kawaiicheeky2004 | 2006-06-10 23:29 | 本とか観劇とか

ショックで、ショックで。

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「テレプシコーラ」というバレエ漫画がとっても好き!
という話を、以前の日記にも書きました。
連載を、掲載誌の「ダヴィンチ」で追っかけて読んでいます。
かれこれ、4−5年くらい、毎月毎月、楽しみに読んでいるのです。

その発売日が昨日で、朝の駅ホームでわくわくしながら
購入したのですが、その展開が・・・・・!!!!!!

山岸凉子という作家さんは、天才的なストーリーテラーですが
今回こそは、その底力を思い知らされたというか。

唖然、呆然。
「ちょっと、これは漫画の話だよ?つくり話だよ?」
と自分に言い聞かせなくてはいけないくらい、
ショックを受けて、動揺してしまいました。

火曜日の夜は、お友達と夕ご飯を食べに行く約束で、
会うなり、そのショックさかげんを必死に訴えましたが
「ごめん、あまり共感できない」
と言われてしまいました。。。。。
漫画の話でショックとか言っているわたしは
近年まれに見る大バカものだそうです、、、、。
ううう。それはそうかもしれませんが、
でもあの漫画を読んでいるなら、きっと友人(男性)もショックだと思う。

周りにテレプシコーラに入れ込んでいる人がいないので、
ひとりで悶々としています。
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by kawaiicheeky2004 | 2006-06-07 12:16 | 本とか観劇とか

先週の観劇・感激

わたしの彼は「お笑い好き」です。
彼に連れていかれる観劇は「宝塚」と「歌舞伎」と「お笑い」です。。。。
・・・・関西人だからだと思います。

先週連れていってもらったのは小松政夫の楽屋の王様

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芸歴40年になる小松政夫の一人舞台です。
「しーらけどーり、とーんでいく~南のそーらへ。みじめ、みじめ・・・」を
生まれて初めて生でみる、という衝撃の体験でした。

「芸人とはこうありたい!」というこだわり、がんこな職人気質を感じる感動の?舞台。

今日はハリーポッターと炎のゴブレットへ。
文句のないエンターテイメント。魔法学校の女子校生たちが美しい~♪
本より映画のほうがよくできていると思う。
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by kawaiicheeky2004 | 2005-12-04 21:24 | 本とか観劇とか

最近読んだ本

【未亡人の一年】
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私のとっての2005年ナンバー1だと思います。
ジョン・アーヴィングはわたしにとって最高の作家ベスト3に入るほど好きな作家。

【闘うバレエ】
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東京バレエ団総監督の佐々木忠次さんの自叙伝です。

【終わりのない旅】
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英国ロイヤルバレエのプリンシパル、吉田都さんのエッセー&写真集。
誠実で優しい人柄が伝わってくるような美しい本。
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by kawaiicheeky2004 | 2005-12-04 21:06 | 本とか観劇とか

イ・ムジチ合奏団

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たまにはクラッシックのコンサートなど。
ということで、サントリーホールで
イ・ムジチ合奏団の弦楽アンサンブルを楽しんできました。

イタリアのおじさまたちが奏でる、明るくてなめらかな、幸福感あふれる弦楽の世界。
細やかな弦の動きとともに奏でられる流麗な演奏に、
心が開放されるここちよさを味わいました。
ヴィヴァルディの「四季」が有名ですが、usagiは民族音楽のレパートリーのほうが好み。
チャルダッシュ(ハンガリーの民族舞踊で、ジプシー曲ですね)や、スペイン舞踊曲が
ものすごーーくわくわくしました。ピアソラのリベルタンゴにもドキドキ。

アンコールにはボレロ(ロッシーニ)が演奏され、なぜか、
ボレロづいている今日このごろなのです^^

==メモ===
<Hプログラム>
ボッケリーニ:ドイツ舞曲
モーツァルト:セレナード ト長調 K525「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」から「ワルツ」
レスピーギ:シチリアーナ
パガニーニ:ヴェネツィアの謝肉祭
チャイコフスキー:弦楽セレナード ハ長調 op.48から「ワルツ」
作曲者不詳:タランテラ物語
ピアソラ:リベルタンゴ
モンティ:チャルダッシュ
ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲集『四季』


==メモ==
イ・ムジチ合奏団 弦楽アンサンブル

2005.11.7~11.25  ■2005年日本ツアー

永遠のベストセラー《イ・ムジチの四季》
クラシック界のスターの座をほしいままに50年余。絶大な人気を誇る弦楽アンサンブル

 今も多くのファンに感動を与え愛され続けているクラシックの定番《イ・ムジチの四季》。イ・ムジチとはイタリア語で「音楽家たち」の意味。1952年ローマで結成、巨匠トスカニーニに絶賛されその名声はたちまち世界中に広まった。日本ではヴィヴァルディの「四季」のCDが大ベストセラーになり、バロック・ブームの火付け役になったことはあまりにも有名。以来50余年、名声を保ち続けスターの座に君臨しているのは、イタリアの青空そのままの、明るく開放的な音楽でいつも聴衆に新鮮な感動を与え続けているからこそ。
  7代目コンサートマスター、アントニオ・サルヴァトーレのもと、私たちにまた新たなる感動をもたらしてくれるに違いない。
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by kawaiicheeky2004 | 2005-11-26 00:33 | 本とか観劇とか

東京タワー リリーフランキーさんの長編小説

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今日は、午前中にリリーフランキーの評判の長編「東京タワー」を読み始めたら
涙、鼻水、最後は号泣。。。。となってしまい、ものすごくしめっぽい土曜日となりました^^

リリーフランキーさんは、夏ごろのanan(セクシーな女になる!かなにかのタイトルの特集)
で女性とランジェリーについてコラムを書いていましたよね。
シャンタルなどを身に着けた女性の写真も彼自身の撮影で。

リリーさんを初めて認識したのはナンシー関さんとの対談コラムだったような。
シャープでコミカルで辛口で、マルチな才能があるようだけど、でもこの人は
何がメインなのかな?と思っていました。締め切り遅れで有名な破天荒な人、というイメージも。
でも、ナンシー関さんの文庫本のあとがきを彼が書いていて、
その、亡くなったナンシーさんに語りかける文章の、びっくりするほど思いやりと優しさが
ただようナイーブな語り口から、なんとなく好感を持っていました。

その後、ご本人のエッセー「美女と野球」を読みました。
「ママンキー」と呼ばれる母親のことがコミカルに書かれていて、お母さんのこと、
本当に好きなんだな。大切にしていて、優しいひと。という印象も持っていました。

そのくらいの知識で、今日、リリーさんとお母さんの生活を描いたこの自伝小説を
読んだのですが。。。。もう、もう、もう、なんというか。
本当に感動して涙がとまらなくなってしまって、まるめたティッシュでゴミ箱が
ぱんぱんになるという事態になりました。
最近、「泣ける本」が流行ということで、あまりそういうものは好きじゃないのですが
この本は単に「お涙ちょうだい」ではなくって、泣けるんですけど
気持ちがあったかくなるような、素敵な本でした★ 
いろんな人におすすめしたいです。

楽しみにしていた「テレプシコーラ」も今日発売に♪ 嬉しいいちにちでした。
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by kawaiicheeky2004 | 2005-11-06 00:50 | 本とか観劇とか

ランジェリーフリーク(最近さぼりぎみ)なusagiのブログです。綺麗なものに目がなくて、自然なものもすき。飼いねこバニラを溺愛しています。最近はカラダのお手入れに凝っています。
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